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Yoshichika Matsuo

ニュースの先に ~情と論理と正義〜

ロシアの時代へ

 世界はロシアの時代となる。

トランプ次期大統領の最近の動向を見ていてそう思う様になった。

 

アメリカ軍はアメリカへ帰る。大英帝国の時代は終わり、アメリカが世界の警察となった。そして、その世界の中心にいたアメリカはアメリカへと帰る。このトップ不在の状況において世界はトップを求める。アジアインフラ投資銀行(AIIB)にヨーロッパ諸国は加わった。ヨーロッパは中国にそれを求めた。そう言うと語弊があるが、少なくとも、彼らにロシアという選択肢はない。中国には覇権を握られるという脅威がない。なぜなら遠いから。少なくとも、彼らはそう思っている。だが、中国を甘く見すぎると痛い目に合う。恐らくAIIBも上手くいかない。だが、彼らにロシアという選択肢はない。

 ヨーロッパ諸国の歴史は常に大国とどう対峙するかであった。というより、大陸にある国とはそういうことである。そして、戦後は常にその対象がソ連であった。今も、然り。それがロシアと名を変えようとも彼らに関係はない。だから、クリミア併合には反対していた。クリミア市民が歓迎しようとも、その次にはバルト三国があり、そして、そこから……そういう脅威が常にある。

 世界の中心からアメリカが自ら去った。世界のリーダーだったアメリカが自ら去った。リーダーのいない組織はまとまらない。だから、リーダーが必要である。トランプに大統領がなるというのはヨーロッパのどこかや中国などではなく、その地位をロシアに譲るという意味である。

 ヨーロッパにとって、とりわけ、大陸においては、ロシアの脅威は常にある。当然、ロシアを軸に世界が回るということを認めない。かといって、今更、イギリスの時代に戻るというのは無理である。だから、ロシアが世界の中心になる。そのロシア帝国の時代が築き上げられる過程において、日本がより早くより強固な関係が築き上げられるかどうかが、日本が外様になるか、譜代、親藩となるかが決定する。その意味で、今回の会談は非常に大きな意義があった。4島での経済活動開始より平和条約締結、そして、ロシアから石油やガスのパイプラインを通すために動き出したことの方が日本経済にとっては非常に大きな意義があった。ロシアは今、大量の石油とガスを持っているものの捌き切れてない。買い取る国がない。だから、より安価な価格で安定的に且つ、大量に輸入できる様になる。もう、中東情勢を気にせずに済む。

 “未来志向”

 そう総理も仰った。今までにない新たな強固な関係がロシアと構築される。アメリカが世界が去るときに日露の強固な関係は始まる。これが、日本の行く末を決める大きな、そして、重要な一歩であった。日露という枠組みが揺るぎない関係へと変化してゆくことは、安倍政権の最大の業績のひとつであることに疑いの余地はない。

 未来へと日露関係が強固に強化されるとき、何も心配する必要はない。むしろ、期待すべきである。新たな関係がロシアと構築されてゆくとき、そこには確かに課題はある。しかし、それを乗り越えてゆく力が、日露にはある。前途多難であろうとも、同じ方向を両者が向いている限り、必ず成功することは、歴史が証明してくれている。大同団結することが肝要である。小さな違いがあろうとも、両者が同じ方向を向いて進んで行き諦めない限り、未来志向の関係は必ず、実現されて行く。今後も、諦めずに、未来を見て前進し続けてゆく日露を一国民として見守っていきたい。